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2023年 翻訳中です。notes7 原書 THE SEVEN SAGES OF ROME (MIDLAND VERSION) ローマ七賢物語 (ミッドランドバージョン) オックスフォード大学出版 2005原文の解釈ノートC版では他の者たちが着いた時(Aバージョンと他の中期英語バージョン同様に)グレーハウンドの死は女性の助言を信じたことによってもたらされたのだとこの物語の中世騎士は彼のantifeminist, (反女権拡張論者)の主張を繰り返して言う。 (Cf.feminist: 『日本語のフェミニストは chivalrous man ; (騎士道にかなった男、男伊達、、、) 参照 コアレックス英和辞典 旺文社』) 882-5 (4行の和訳: 果樹園に彼は入って行った。/魚のいる池まで彼は来た。/ そこで彼の猟犬を悼み/ 彼は池に飛び込み水底に沈んだ。) これはD版の最も独創的な物語の改変であり騎士が死ぬ唯一の結末である。 古フランス語バージョンA※で騎士は自らさすらいの身となって異境に赴く。 中期英語Yグループにおいて彼はいろいろに森や砂漠に行きそこで辛酸をなめる。 F版ではしかし彼は(本文はこの時点で再開の要約)土地を売り海を越えて巡礼者として旅をする。 As版(中期スコットランド語バージョン)と H版(ラテン語散文Historia Septem Sapientumを原型とする一群の写本、 ★序を参照のこと)において 騎士は聖地"the Holy Land"(palestina, 特にJudea(古パレスチナの南部)のこと、 時にキリスト教以外の宗教の聖地に用いる。参照: 新英和大辞典 研究社)に流浪(亡命)する。 中英語A版(E,B版同様) 騎士は彼の息子がぴんぴんして保護されると言った。 A版812-4和訳: 「人が誓約(愛児)を受け取ることはない。(この罪のために誰も私を救うことは できない。)/しかし悪の水を飲ませる。/ 女の嘆きを信じるたびに。」 これらの行の原典はD版であり中世騎士物語としては新奇な結末を連想した。 この場合D(写字生)は滑稽な(comically)騎士の戯言を "self-fulfilling prophecy" 自己実現的予言、自己成就的予言 (心理学用語)に変えてしまった。 900 No nouӡt he ne schal by boundon so sore (No nothing he not shall be restrained so painfully 何も彼はこれほど辛く拘束されることもないだろう。 この時点でこの本の原文は改悪に見える。もっとも意味は保たれているけれど。 そのオリジナル写本は次のような読み方だったのではないだろうか。 "Ne schal he be ybounde sore.(Not shall he be tied up painfully. 手痛く彼(王子)を縛り上げてはならない。) 904-11 (8行の和訳: 誰もその淑女を喜ばせることはできない。/ 彼女は嘆息して悲しげな表情をした。/ そしてなさけない物思いにふけっていた。/ その子供が再び連れて来られたので/ そして彼女自身のために夜までに/ その目的のために彼女は全力を尽くした。/ 皇帝がその気になるように/ 明日その子を殺すのだ。/
D版だけがその日の残り時間を通して皇妃の悲しみと策略を我々に物語る。 ★ 皇后の第3物語 928-89 Aper ('The Boar' 猪) 皇后が皇帝(読者)に(It was a bore. それは猪だった。)と語り始めるのはD版のみである。 古フランス語と中英語Yグループは(F版を除く) (There was a fair rich forest, そこには美しい濃い緑色の森があった。 )で始まりそこに育っていた猪はどのような人からも恐れられていたと続く。 F版は、(It was a swineherd in this country. それは田舎の豚飼いだった。) と物語を切り出し次行である日一頭の猪を失ったという筋道になる。 その豚飼いは殴られるのを恐れて彼の雇い主のもとへ帰りたがらない。彼は木に登って腹がすき 木のどんぐりを食べる。そのあと9.10行目から私たちにその森に恐るべき猪がいたという話が語られる。 930 Ther was a tre in the forest(There was a tree in the forest 森に一本の木があった。 ) A版:西洋サンザシ、 その他の中英語バージョン(F版以外):オーク(どんぐり、acorns のなる木の総称)、 古フランス語バージョンA※:オウシュウナナカマド (alier 12.006), シンディバード物語バージョン:イチジク (Campbell, Seven Sages,p Ixxxiii)
945
And gadderd bretful hys hoode.
(And gathered full to the brim his hood.
そして頭巾のつばいっぱいに集めた。 )
C 版(his hode)とR版にもhood(頭巾)という語彙がある。
948-9 952 The bore hyhyde hym thydyr faste (The boar made haste hym thither fast 猪はどしどしと彼をその木の上へ急がせた。) ライト博士はbyhyde と書き写し間違えかくしてMED(中期英語辞書)は 2つしかない bihien ('hasten')の例の1つとして挙げている。 953 And vuele spede at the laste. (And evil fared at last. そしてついに善とは裏腹な事が起こった。) その他のバージョン(F版を除く)において 猪はそこに果実がないか地面にいつもほどの実が落ちてないのを見た。 F版において猪は木に駆け寄りその下の沢山のどんぐりを見つけそれを食べてから横になった。
960
And thou the tre were rote-fast,
(And you the tree were rooted unmoving それなのに貴方(陛下or
読者の皆さん)その木は根を張っていたので動かない。 )
これは猪が木を揺さ振るという他のバージョンと異なる。
976
The tohir honde he lete doun glidde,
(The other hand he let down glidde,
彼はもう片方の手を滑らせた。)
tohirの語形はMED(中期英語辞書)やLALME(中期英語の方言地図)に列挙してないがLALMEは ye-hoher をウエスト・ヨークシャー形式として挙げている。
どうやらthe tohir(the other)という語はD版の北部方言写字生のレパートリーに属していたのだろう。 977 And claude the bore vndir the syde: (And scratched lightly the boar under the side: そして牧夫は猪の脇腹を軽く掻いてやった。) 古フランス語"desouz le ventre"(dessous le ventre 腹の下(12.017)) 中期英語Yグループ(Fを除く)the back(背中),それから the stomach(胃部、下腹、腹部)
978
The bore lykyde the clavyng wele,
(The boar liked the scratching well.
猪はこの掻いてもらうことがいたって気に入ったようだ。) 982 And rent hys wombe with the knyf, (And tore his belly with the knife, そしてナイフで腹を裂いた。) 古フランス語A※とYグループで(身体の部位を特定してないE,C,R版を除いて) 牧夫は猪の心臓に傷を負わせる。 986 An thy sone the traytur (and your son the traitor そして貴方の息子は裏切り者 ) Wright博士版は、An[d].....写本にないdを補って校訂してあるので[]を取り払って修正するとAn thy.... 995 The Eemperour made grte ray, (The Emperor made more emotional arrangements, preparation 皇帝はよりエモーショナルな準備をした。) Eemperour,この異体字は古英語辞書(OED)によって語句使用が確認された。 D版において一度だけ現れている。
997
To slee the childe thay schuld gone,
(To kill the child they should gone, その子供を殺すために彼らは行くべきだった。) 1001 On of hys maystirs he gan mete; (One of his masters he did met; 師匠の一人に彼は会った。) Ar, E,B,C,R版において onlookers(傍観者達あるいは野次馬達)はアンシラス師に彼の学問を行使して 王子の命乞いをするように促す。 (Brunner:ブルンナー博士 P.215 note II 957-8 その意味するところ) 1007 Ancillas was hys name.(アンシラスが彼の名前だった。) 古フランス語バージョンA※:the master Augustes (マスター オーギュステス) 中期英語Ar版: Maxilles (マクシレス)
1026 1027 As bytyde Ypocras (As befell Ypocrs イポクラスに起こったように) Hippocrates(ヒポクラテスについてここでも他の中期英語文学でも、Campbell キャンベル博士 Seven Sages, p,160, note to 1, 1086) 1028 That slow hys cosyn without gylt, (That slew his nephew without guilt, 罪の意識もなく甥を殺した ) 問題の人物はイポクラスの甥である。 1054: Hys emys bokis he vnselde (His uncle's books he opened 彼の叔父の本を開いた。 ) 他のバージョンはE版を除いてずっと'cousin'いとこと呼んでいる。H版で the nephew はGalen (Campbell s.s.p.160.note to I 1087)
1034-7 |
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